迷走外資系OLの転職日記

新卒入社した外資系IT企業を1年で辞め、外資系コンサルに転職した港区女子の話

ベンチャーと大企業の違い

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今回は、「ベンチャーと大企業の違い」について取り上げる。

私はどちらかというと大企業(かつ外資)にいた身なのでベンチャーの実情が完全にわかっているわけではないが、第二新卒での転職活動を通してベンチャー企業も受け、インターンをし、ベンチャー勤めの知人も増えたので、感じたことを率直にお伝えしたい。

 

目次はこちら。

ベンチャーと大企業の違い

ベンチャー向きの人とは

3新卒・第二新卒ベンチャーに行くという選択は正しいか

4個人的見解

  

ベンチャーと大企業の違い

私が最も感じた違いは、大企業は環境が出来上がっている反面、ベンチャーはあらゆる物事を自分たちで作っていく必要があるということ。

大企業に入社した人には、この”自分たちで作っていける”環境がもの凄くポジティブに捉えられ、 チャレンジングな環境っていいなーと思われがちである。なぜなら、大企業にはすでに出来上がったレールがいくつも敷かれていて、それ故に組織が複雑化、社内政治が蔓延り、社内承認の仕組みも意味不明、全てにおいて時間と手間がかかることを皆が経験しているからだと思う。

それに比べてベンチャーは組織が小さく人も少ないことから風通しが良く、自分の裁量で仕事ができることが羨ましく映るのである。

風通しの良さという点で、私が実際に感じた具体例を3つ。

①服装や出勤時間が柔軟

スーツなど着ていったら浮くレベル。

②社員と役員の距離が近い/やりとりがフランク

執行役員と新入社員が1対1で意見交換も日常茶飯事。役職に関係なく意見を言い合う。言えない人は存在価値がない。

③全てにおいて改善・変更が早い

組織や事業が未成熟だからこそ、日々プロセスが改善されまくる。そのためのミーティングもやたらと多い。

 

これらは大企業の人からするととても新鮮。魅力的に感じる人も多いのではないだろうか。

そこで、次のトピックは、私が周囲から聞いたり考えた結果導き出された、ベンチャー向きの人について。

 

ベンチャー向きの人とは

新卒でベンチャーに入社し、2年目で採用担当マネージャーになった知人から聞いた話。

ベンチャー向きの人は”切り替えが早く” ”高速でPDCAを回せる人”らしい。

ベンチャー企業は人も組織も成長を止めたら終わり、という危機感が会社中に漂っているため、良くも悪くも切り替えは早くないとやっていけない。新規事業が立ち上がっては消えての繰り返しで、このサイクルが大企業と比較にならない程速いため、

過去の成功や失敗に捕らわれる人はこのスピードについていけないそうだ。

 

そして、個人的には、未成熟な組織やプロセスを最適化することに抵抗がない人が向いていると感じた。

営業なら営業で成績を上げ続けるだけでなく、会社をより良くすることにも目を向けなければならない。大企業であれば当たり前に存在している完成された提案資料や社内ホームページ、研修制度などが無いのだ。

ノウハウが蓄積されていない白紙の状態を仕組み化していくことに面白さを見出せる人や、起業を考える人には向いていると思う。

 

そんな大企業とは違う性質を持つベンチャー企業だが、冷静に、第二新卒の転職先にベンチャーを選択することの是非を考えてみたいと思う。

 

新卒・第二新卒ベンチャーに行くという選択

私が転職活動を経て大企業→ベンチャーではなく大企業→大企業を選んだことからもお察しの通り、個人的に、第二新卒までは大企業への転職を勧めたい。

 隣の芝生は青く見えるとはよく言ったもので、大企業勤務者にはベンチャーが良く見えるし、ベンチャー勤務者には大企業が良く見える。

ただし、ここで忘れてはいけないのは、転職市場における価値である。

残念ながら、一般的に、

仮に大企業からベンチャーに行けたとして、そこから大企業に戻るのはとても難易度が高い。

 せっかく新卒で大企業に入社したそこのあなた(一度大企業を選んでいる時点でそれなりのプライドがあると推察する)、一度ベンチャーに行くともう大企業には戻れないと思っておいたほうがいい。

ちなみに、新卒からベンチャーに入社した人の場合は、次もベンチャーが自然であると個人的には思う。ベンチャーであれば考えられないほどのコミュニケーションコスト(組織が大きすぎて何かと時間がかかる)に日々ストレスを感じると思われるからだ。ベンチャーに行くような尖った人材は、大企業で潰されがちなので、よほどの世渡り上手でなければベンチャー→大企業への転職はおすすめできない。

 

おまけ:個人的見解

人生における仕事の位置付けや仕事に求めるものによって大企業を選ぶかベンチャーを選ぶか決まると思うのだが、相応の労働対価(お金)を何より重要視する個人的には、

大企業で事業部長やプロジェクトマネージャークラスになってからベンチャーに高く買ってもらうのが一番賢いやり方だと思う。

現実問題、ベンチャーの役員クラスは大企業(投資銀行やコンサル、商社、リクルート出身など)からやってきた人ばかりで、運よくベンチャー企業IPO(新規上場)などすれば莫大な収入を得ることができる。

若いうちから裁量を持って頑張りたいのであれば外資系に行けばいいし、わざわざ安月給でベンチャーに行かなくてもいいのでは?と思う。安月給でも、0から1をつくる経験がしたい、という起業家精神あふれる人材であれば、ベンチャーをおすすめしたい。